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2024年6月3日

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著者名 書名 出版社 出版年
田吹長彦(編集主幹)、日本バイロン協会編著 『バイロン事典』 音羽書房鶴見書店 2024

【梗概】
 初期の構想より12年の歳月を経て刊行した、世界初の本格的『バイロン事典』。没後200年を迎えたイギリス・ロマン派を代表する詩人バイロンの全貌を、研究の最前線で活躍する18名が明らかにする。
 同時代の詩人シェリはバイロンを「永遠の巡礼者」(The Pilgrim of Eternity)と称した。異国で他界した彼は、2回にわたるヨーロッパ大旅行で、ポルトガル、スペイン、地中海の島々、ギリシア、アルバニア、エーゲ海、トルコ、黒海、ベルギー、ドイツのライン河、スイス、イタリアなどを旅した。キリシア・ローマの古代から19世紀初頭までの、ヨーロッパ全土にわたる宗教・歴史・文明・文化・文学・地理など人間生活の根幹を精査して、われわれに生き方の指針を与える啓蒙書を残している。
 第1回ヨーロッパ大旅行のあと出版した『貴公子ハロルドの巡礼』(1812)が爆発的に売れたのを知り、彼は、「ある朝、目覚めてみると、有名になっていた」という言葉を残して名声を博した。ギリシアとイタリアの独立戦争に関わった若者たちを鼓舞し続け、それを現実のものとした大詩人。熱病に罹り、異国ギリシアで客死。享年36歳。『ドン・ジュアン』(1819-1824)(最新訳は東中稜代氏のものがある)など多くの作品がある。

【目次】
図版解説 (カラー図版32ページ収録)
年譜
第1章 バイロンの生涯
第2章 バイロンの作品
  I. 長編詩
 II. 初期の作品
 III. 物語詩
 IV. 劇詩
 V. イタリアに関する作品
 VI. 短編・中編・叙情詩
 VII. 諷刺詩
第3章 バイロンの散文
第4章 バイロンと同時代の人々
第5章 バイロンの影響
第6章 バイロン名言集
地図、バイロン、ヨーロッパ周遊図 (ヨーロッパ大旅行/ ギリシア・アルバニア・トルコ旅行/ スイス旅行/ イタリア旅行)  バイロン家系図
主要参考文献
索引付

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