ELSJ Newsletter No.116 (2010年9月15日)


編集・発行所 〒162-0825 東京都新宿区神楽坂1-2 研究社英語センタービル
         (Email: ejimu address 電話 / FAX: 03-5261-1922)
日本英文学会 代表者 丹治 愛

会長報告

1.支部所属問題に関して

 7月にお送りした臨時 Newsletterで、(1) 2011年4月1日をもって、支部体制への移行期間を終了させ、全国一律に英文学会の会員全員が本部と支部の両方に所属すること、 (2) 本部支部会費を8000円(学生6000円)に圧縮し、また、事務局に届く金額を一律にするために、払込(振込)料は会員の負担とすること、をご報告させていただきました。 (1)は、新しい公益法人法のもとで一般財団法人格を維持し、英文学会の有形無形の財産を守るために必要な手続きであることをご理解のうえ、ご協力のほど重ねてよろしくお願い申しあげます。

 現在、本部もしくは支部のみに属している会員にたいして、来年 4月以降にも英文学会に留まっていただけるかどうか、ご意向を確認させていただいておりますが(回答期限は 2011年 1月末日)、その関係で事務局には、いくつかの質問が寄せられております。そのなかでもっとも多い質問は、本来所属すべき支部以外の支部の活動に会員はどの程度関わることができるのかというものです。

○支部が自動的に決められてしまうことの問題点

 これまでにご説明申しあげてきたように、会員は所属機関の場所、あるいは(所属機関をもたない場合は)居住地によって、所属すべき支部を自動的に決められています。英文学会が支部体制で運営される以上、学会の役員選挙は、支部単位で行われるのが適当であろうし、全会員に平等の選挙権と被選挙権を付与するためには、そのような権利をあたえられるひとつの支部を決めておかなければならないという理由からです。

 ただし、会員のなかには、出身地や出身大学から離れたところに就職したり、あるいは過去に長い期間所属していた機関から転勤するといったさまざまな事情で、所属すべき支部とアイデンティティを感じる支部とが異なるために、学会での研究活動においては支部の境界をとっぱらってほしいと望んでいる方がいらっしゃいます。そのような方々が、来年 4月以降、自分が所属すべき支部ではない支部の運営・活動にどの程度関わっていくことができるのか、質問や要望を寄せてくださっています。

 この点については、事務局に寄せられる質問が比較的多いというだけでなく、本部のみもしくは支部のみ会員が来年 4月以降も英文学会に留まるかどうかを決定する材料になりうることだろうと思いますので、現在固まりつつある方向を、あくまで私見のかたちで(理事会の最終的承認を得ていないので)ご報告させていただきます。今後、理事会での協議の過程で修正があるかもしれませんので、そのようなものとしてお読みいただければ幸いです。

○これまでに決まったこと、まだ決まっていないこと

 わたしとしては、原則的にいえば、支部がそれぞれの独立性を保ちながらも、とくに研究活動面においては、なるべく支部と支部のあいだの壁を薄くして、支部の相互交流をうながすようにしたいと考えています。その一方で、すべての項目について完全に支部間の壁をとっぱらってしまうのは無理であろうとも感じています。以下のように整理させていただきます。太字は理事会で正式に決定されていない未決定部分です。

1) 支部役員の選挙権、被選挙権については、本来所属すべき支部のみであたえられる。すなわち、支部役員は、全員が当該支部の所属でなければならない。[ここまでは決定]ただし、支部編集委員、大会例会委員など、各種委員については、全員が当該支部の所属でなくても構わない。

2) 支部大会・例会については、研究発表、シンポジウムの講師や司会などもふくめてどの支部の大会・例会へも自由に参加できる。[これは決定]

3) 支部会誌については、原則として所属する支部の会誌にのみ投稿できるものとする。ただし、支部編集委員会が他支部の会員に原稿を依頼したり、特集企画で原稿を他支部の会員にたいしても公募する場合は、その限りではない。

 1)の「ただし」以下については、形式的には未決定ですが、各種委員のなかに他支部の委員が入るか入らないかについて、本部としてなにか枠をはめることはしないということなので、おそらくこのまま決定されると思います。一部の支部からは、あまり他支部の委員が増えすぎることは好ましくないのではないかという意見も出されておりますが、そういう場合は、それぞれの支部の当該委員会において、(「委員は全員支部会員とする」、あるいは「他支部委員は 1名までとする」というような)内規をつくっていただければいいだろうと考えています。

 3) については、どの支部会誌にも自由に投稿できるようにするという可能性も検討しましたが、それによって投稿数が大幅に増えたり、また減ったりする支部が出るのではないか、あるいは、ひとつの論文を複数の支部会誌に投稿する多重投稿の問題が(たとえ禁止したとしてもそれを査読以前に発見することはむずかしいので)起きるのではないかという意見があります。また、いずれの支部に投稿しても、支部統合号という同じ 1冊のなかに収まるのであれば、どの支部会誌にも自由に投稿できなくてもあまり問題はないのではないかという意見もあります。

 自由な投稿という方向へ意見をまとめるには正当な異論が多いことを考えれば、この件については現状のままにするというのが自然だろうと思います。すなわち、自動的に決められる支部以外にもうひとつの支部への所属を希望する会員には、現状と同じように、別途他支部への会費(1000円)を支払っていただいて、選挙権・被選挙権がない準会員になっていただき、そのうえで他支部への会誌に投稿していただくというということになります。当面はそのようなかたちになろうかと思います。

 以上、議論の現状と今後の見通しを私見をまじえてご報告させていただきましたが、全理事の承認を得ていない途中経過のご報告なので、結論だけを述べるわけにはいかず、長くなってしまったことをお詫びします。また、以上の報告と異なる最終決定が出されたときは、速やかに日本英文学会のホームページにその旨を掲載いたします。

2.日本英文学会の賞制度の概要

 2010年3月の Newsletterで、わたしは賞制度の整備の必要について、以下のように書きました。

 学会は学会誌の発行をとおして当該分野の業績を評価し、そのなかで優れた業績を社会に提供し、後世に残す義務を負っています。学会誌の発行をとおして信頼のおける評価を社会に公開していくことは、その分野の研究者の就職や昇進、科学研究費その他の競争的研究費の獲得といった面でなんらかの影響力をもつデータを提供するという意味でも、学会の重要な役割であり責任です(別言すれば、学会誌は、会員の就職支援、研究費獲得支援の性格ももっているということです)。新公益法人法のもとで一般財団法人たろうとしている英文学会の場合、公益性をより求められるため、そのような義務と責任はとくに大きいものとなります。

 一般財団法人の申請をおこなう来年度にむけて、本部編集委員会および支部の理事会・編集委員会を中心に、賞制度について精力的に検討を重ねていただいた結果、来年度以降の制度の概要が定まってきましたので、ご報告させていただきます。

1) 『英文学研究』和文号、英文号に掲載される論文のうち、とくにすぐれた論文にたいして、毎年度、優秀論文賞を授与する。賞金は 5万円とする(ただし、賞金については、それまでに会員であった年数、授賞の頻度に関して、一定の条件がつけられる可能性あり)。これは編集委員会で所定のレベルを超えていると判断された論文に授与されるもので、毎年度の枠というものはない。ゼロの場合もあり、複数の場合もある。

2) [ほとんどの支部において]『英文学研究』支部会誌に掲載される論文のうち、とくにすぐれた論文にたいして、毎年度、優秀論文賞を授与する。賞金は2万円とする(ただし、賞金については、それまでに会員であった年数、授賞の頻度に関して、一定の条件がつけられる可能性あり)。これは各支部の編集委員会で所定のレベルを超えていると判断された論文に授与されるもので、毎年度の枠というものはない。ゼロの場合もあり、複数の場合もある。

3) 日本英文学会新人賞は、これまでどおりのかたちで実施する。ただし、新人賞と同様佳作の場合も、翌年度の全国大会開会式において、賞状と賞金(5万円)が授与される。

 『英文学研究』は、英米文学・英語学・英語教育の分野において、これまで信頼される業績評価を社会に発信しつづけてまいりました。来年度以降は、賞制度を拡充するとともに、すべての支部会誌において採択率の公表を義務づけることで、ますますそのような社会的責任を果たすようになっていき、また、科学研究費のような競争的資金の決定においても、あるいは採用・昇任人事の選考においても、ますます評価の根拠として参照される学会誌となっていくものと確信しています。

 しかしそのためには、できるだけ多くの会員の方に投稿していただくことがなによりも重要となります。現状においては、風格が漂う年齢になりはじめるあたりから、だんだん『英文学研究』に投稿する方々が減っていくように思います。とくにそのような方々をふくめ、あらゆる年齢層の方々に投稿していただくことで、『英文学研究』はますます多くの人に読まれ信頼される学会誌になっていくはずです。会員のみなさまのご協力をお願いするしだいです。


理事会議事録から

 2010年3月の Newsletter(No.114)以後、 2回の理事会(3月28日、5月28日)および評議員会(3月28日、5月28日)が開催されました。主要な議題は以下のとおりです。

  1. 2010年度事業計画を承認。
  2. 2010年度予算書を承認。
  3. 2009年度事業報告を承認。
  4. 2009年度収支計算書を承認。(「2009年度会計報告」をご覧ください。)
  5. 2011年度第 83回大会(5月21日、22日)を北九州市立大学にて開催する件を承認。
  6. 今年度からの『英文学研究』和文号と英文号のリポジトリ転載を承認(対象は公刊後1年を経た論文・書評のすべて)。
  7. その他

 上記「7.その他」の中には、 2011年度からの完全支部体制化の決定など、学会の将来に関わる重要審議も含まれております。詳しい内容についてはすでにお届けした臨時 Newsletter(No.115)の「会長報告」をご参照ください。これに伴う手続きの変更等については本Newsletterでも説明させていただくとともに、随時学会ホームページにも掲載いたしますのでご参照ください。


役員・委員の交代

◎大会準備委員会

 本年6月20日をもって末広幹、栂正行、服部典之、鵜殿えりか、畠山雄二の5氏が任期満了により退任。後任に、由井哲哉(フェリス女学院大学)、松本靖彦(東京理科大学)、西山徹(名城大学)、新田啓子(立教大学)、秋孝道(新潟大学)の5氏が選出されました(任期は各委員とも3年)。委員長は箭川修氏、副委員長は大河内昌氏です。

◎編集委員会

 新年度第1回編集委員会が、5月28日(金)に開かれ、新委員長に高橋勤氏、副委員長に石塚久郎氏、岡崎正男氏の両氏が選ばれました。任期は1年です。


大会準備委員会からのお知らせ

◎第82回全国大会の『大会Proceedings』発行

 第78回大会から刊行がはじまった『大会Proceedings』を、今回も無事発行することができました。研究発表49件中34件(69%)、シンポジア発表45件中23件(51%)、94件中57件(61%)の論文をお寄せいただきました。ご寄稿ありがとうございました。なお、『大会Proceedings』に掲載される論文は、大会発表の長めの要約という性格のものですので、それに大幅に加筆して、別稿として『英文学研究』に投稿したり新人賞に応募したりすることは認められています。

◎第82回全国大会で発表された方へ

 ご発表ありがとうございました。研究発表およびシンポジアのいずれについても、参加者の方々から多くのご好評をいただきました。ハンドアウト等の資料が不足した部屋・部門においては、今からでもほしいという声があるようです。著作権等の問題がない場合には、今年度も学会ホームページにおいて掲載させていただきたく思っております。すでに送っていただいた方のものは、掲載されております。これからでも掲載してくださる発表者の方はぜひ事務局に原稿をお送りください。電子ファイル (ejimu address)でも、ハードコピーでも結構です。どうぞご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

◎第83回全国大会の開催日・開催校等

時 2011年5月21日(土)、22日(日)
所 北九州市立大学 北方キャンパス(北九州市小倉南区北方 4-2-1)
開催校委員 木下善貞、山崎和夫、平野圭子、Williamson Rodger、齊藤園子、伊藤健一、木原謙一、田部井世志子、新村昭雄の各氏]

 北九州市立大学の先生方には大変なお仕事をお引き受けいただき、まことにありがとうございます。また全国大会担当支部である九州支部にも心より御礼申し上げます。理事会としても大会準備委員会としても事務局としても、できるかぎりのバックアップを心がけたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

◎第83回大会のシンポジアのタイトル等の内定

 第83回全国大会で行われるシンポジアのタイトルの企画が下記のように内定しました。[敬称略。タイトルは変更される可能性があります。また、講師が追加される予定のものもあります。]第1~6部門は大会第1日(5月21日)、第7~12部門は第2日(同22日)にそれぞれ開催されます。

第1部門「近代イギリス演劇におけるスペクタクルと音楽」
司会 南 隆太(白百合女子大学教授)
講師 新井潤美(中央大学教授)
講師 岩田美喜(東北大学准教授)

第2部門「詩のことばと散文のことば ―韻文の存在理由を探る」
司会・講師 笠原順路(明星大学教授)
講師 村里好俊(熊本県立大学教授)
講師 阿部曜子(津田塾大学准教授)
講師 福本宰之(龍谷大学教授)

第3部門「ヴィクトリア朝イングランドの都市化と放浪者たち」
司会・講師 武井暁子(中京大学教授)
講師 要田圭治(広島大学教授)
講師 田中孝信(大阪市立大学教授)
講師 閑田朋子(日本大学准教授)

第4部門「1990年代以降のイギリス映像文化を読む?」
司会・講師 松本 朗(上智大学准教授)
講師 大谷伴子(東京学芸大学非常勤講師)
講師 三浦玲一(一橋大学教授)

第5部門「中世ロマンスと〈個〉の多様性」
司会・講師 中尾佳行(広島大学教授)
講師 菊池清明(立教大学教授)
講師 堀田隆一(中央大学准教授)
講師 西村秀夫(姫路獨協大学教授)
講師 篠田勝英(白百合女子大学教授)

第6部門「英語音韻論についていま何が言えるか」
司会・講師 田中伸一(東京大学准教授)
講師 山本武史(広島女学院大学准教授)
講師 本間猛(首都大学東京准教授)

第7部門「ポストヒューマンの文学表象 .動物・近代・テクノロジー」
司会・講師 大串尚代(慶應義塾大学准教授)
講師 石割隆喜(大阪大学准教授)
講師 竹村和子(お茶の水女子大学教授)
講師 高野史緒(作家)

第8部門「20世紀後期アメリカ詩の世界像の生成」
司会 原 成吉(獨協大学教授)
講師 井上間従文(琉球大学専任講師)
講師 塩田弘(広島修道大学准教授)

第9部門「精読の射程 ―アメリカ文学名作短編再発見」
司会・コメンテイター 舌津智之(立教大学教授)
講師 若林麻希子(青山学院大学准教授)
講師 國重純二(鶴見大学特任教授)
講師 樋渡真理子(福岡大学准教授)
講師 若島正(京都大学教授)

第10部門「認知的視点から見た言語変化と共時的多義」
司会・講師 早瀬尚子(大阪大学准教授)
講師 進藤三佳(京都大学非常勤講師)
講師 米倉よう子(奈良教育大学准教授)
講師 大橋浩(産業医科大学准教授)

第11部門「機能範疇の統語特性と解釈特性を巡って」
司会 金子義明(東北大学教授)
講師 西岡宣明(九州大学教授)
講師 島 越郎(東北大学准教授)
講師 水野江依子(名古屋工業大学准教授)

第12部門「大学における英文読解を見直す」
司会 佐藤和哉(日本女子大学教授)
講師 高瀬敦子(近畿大学専任講師)
講師 水野邦太郎(福岡県立大学准教授)
講師 渡辺信二(立教大学教授)
講師 眞野泰(学習院大学教授)

◎第83回全国大会特別シンポジウムの決定

 例年大会 2日目の午後には、特別講演か特別シンポジアムが行われることになっていますが、来年度は後者のかたちになります。現時点ではあくまでも仮題ではありますが、「近代小説は死んだのか?―小説の過去・現在・未来」と題して、司会兼ディスカッサントに田中裕介氏(成城大学非常勤講師)、講師に原英一氏(東京女子大学教授)と平野啓一郎氏(作家)、もう一人のディスカッサントとして都甲幸治氏(早稲田大学准教授)に加わっていただきます。現時点での目論見としては、原氏には 18世紀イギリスの小説起源論を中心に、平野氏には小説の現在と未来を中心にご発表をいただき、イギリスとアメリカをそれぞれの研究領域とするディスカッサントからの質問や意見によって議論をさらに深化・発展させることができれば、と考えております。芥川賞を受賞したデビュー作『日蝕』(1998年)から、火星探索と監視社会を描いた近未来小説『ドーン』(2009年)まで、次々に話題作を発表されている平野氏をお招きして、 18世紀以降の近代小説の歴史を再検討することで、研究者からみた文学史と文学の現場を結ぶ新たな通路が開かれるものと期待しております。

◎第83回全国大会招待発表

 第82回全国大会に引き続き第83回全国大会においても招待発表を行う予定です。発表者については現在のところ審議および交渉を進めています。決定した招待発表については、学会ホームページ上においてお知らせいたしますので、ご確認ください。

◎第83回全国大会研究発表の募集

 第83回全国大会の研究発表を募集しております。応募の規程および方法については、学会のホームページ(https://www.elsj.org)上でご確認のうえ、ふるってご応募ください。また、ウェブ上のフォーマットを利用して、ウェブから直接応募することが可能になっておりますので、どうぞご利用ください。応募の締め切りは11月1日(必着)です。

◎シンポジウムのテーマ・企画

 第83回大会(2011年度)については本年5月末日をもって締め切りましたが、第84回大会(2012年度)のシンポジアムのテーマ・企画について具体的なご意見・ご提案を募集中です。ご意見・ご提案を事務局(ejimu address)までお寄せください。ただし、最終決定は大会準備委員会の審議にもとづいて行われます。


編集委員会からのお知らせ

◎投稿状況

 『英文学研究』は、和文号(12月刊行)、英文号(3月刊行)の年各一冊という刊行形態となっており、それに応じてそれぞれ投稿締切りが設定されておりますが、昨年9月1日締切りの英文号には24本の投稿論文が寄せられました。また、本年4月1日締切りの和文号には17本の投稿論文が寄せられました。

◎第33回新人賞応募状況

 第33回新人賞論文の応募受付は、去る4月30日をもって締切りとなりました。応募論文総数は、11篇(英文学6篇、米文学4篇、英語学1篇)です。応募者には心より感謝申しあげます。

 残念ながら、今年度は、受賞論文および佳作論文ともに該当なし、ということに決定されました。全体および各分野の選評は『英文学研究』和文号第87巻に掲載されます。

◎優秀論文賞の創設について

 平成23年度より「優秀論文賞」を創設することが決定されました。これは年度ごとに『英文学研究』(和文号、英文号)に掲載された論文の中から、特に優れた論文に対して与えられるものです。詳細につきましては、『英文学研究』和文号第87巻に掲載される投稿規程をご覧下さい。

◎投稿・応募規程の変更

 投稿規程について若干の修正がございます。口頭発表情報等の記入箇所、および他学会誌への同時応募の問題につきまして下線部で示したような変更が加えられることになります。ご注意下さい。

『英文学研究』投稿規程の変更
<改定>

(2) 投稿論文は過去に印刷に付されたもの、応募の時点でほかに印刷される見込みのもの、もしくは審査中のものなどであってはなりません。ただし、口頭で発表し、その旨明記してある場合は審査の対象となりえます。

<追加>

(3) [1]投稿論文(投稿者を特定できる情報は入れ ないこと:投稿者の名前・謝辞・口頭発表情報等) [2] 英文シノプシス(投稿者の名前・謝辞・口頭 発表情報等は一切書かないこと) [3] カバーレター(原稿のタイトル、氏名[ふり がなつき]、現在の所属、連絡用の住所、電話番 号、ファックス番号、電子メールアドレス、謝辞 [必要な場合]・口頭発表情報を明記したもの)

新人賞規程の変更について
<改定>

(3) 応募論文は過去に印刷に付されたもの、応募の時点でほかに印刷される見込みのもの、もしくは審査中のものなどであってはなりません。ただし、口頭で発表し、その旨明記してある場合は審査の対象となりえます。応募締切は4月30日(必着)です。

<追加>

(4) [1] 応募論文(応募者を特定できる情報は入れないこと:応募者の名前・謝辞・口頭発表情報等
[2] 英文シノプシス(応募者の名前・謝辞・口頭発表情報等は一切書かないこと)
[3] カバーレター(原稿のタイトル、氏名[ふりがなつき]、生年月日、所属、修士号を有する応募者はその取得年月日、連絡用の住所、電話番号、ファックス番号、電子メールアドレス、謝辞[必要な場合]・口頭発表情報を明記したもの)


2009年度会計報告(2009年4月1日から2010年3月31日)

[貸借対照表内訳表と正味財産増減計算書内訳表を掲載。その他の財務諸表と合わせて、情報公開財務諸表のページにて公開しています。]


事務局からのお願い・ご報告

◎今年の大会について

 5月29日(土)・30日(日)に神戸大学国際文化学部にて開催された第 82回全国大会につきましては、両日ともおかげさまで晴天にめぐまれ、 1,500名を越える参加者の方々にご来場いただきました。研究発表、シンポジア、特別シンポジウムのいずれにおきましても活発な議論が展開され、盛会のうちに終了いたしましたこと、ご報告申し上げます。研究発表・シンポジア関係者、特別シンポジウム関係者の皆様、書籍展示に参加された協賛会員の皆様、大会運営を担われた神戸大学の教職員・学生の皆様、関西支部の皆様、そして会場まで足をお運びくださったすべての方々に、厚く御礼申し上げます。

◎ご入会・ご退会について

 すでに先頃の臨時Newsletter (No.115)でお知らせしました通り、2011年度4月より完全支部体制を実施いたします。以降、すべての英文学会会員は支部、本部の両方に所属することになります。本部のみ会員の方々には、臨時 Newsletterに来年 4月以降の所属についてのご意思を確認する葉書を同封しておりますので、ご利用ください。是非、会員としてとどまっていただけますよう、あらためてお願い申し上げます。

 なお、理事会がこのような決断に至った詳しい事情などについては臨時Newsletterの「会長報告」をご覧いただければと思います。以下、手続きにかかわるいくつかの点のみ確認いたします。

○2011年度より、一般会員は一律8,000円の会費をお納めいただくことになります(諸条件を満たした学生会員は6,000円)。なお、自動引き落としではなく振り込み用紙で会費を振り込まれる場合には、振り込み用紙に記載されている所定の振り込み手数料をご負担いただくことになりましたのでご了承ください。これは手数料の有無にかかわらず事務局に届く額が一律8,000円(学生6,000円)となるようにするための措置ですので、ご理解いただけますようお願い申し上げます。

○2010年度以前の会費については未払い分も含め、各年度の会費(支部によって異なります)が適用されます。ご不明の方は学会ホームページ(「入会案内」→「会費」)で確認していただくか、事務局に直接お問い合わせください。

○所属すべき支部

 2011年4月からの完全支部体制化に伴い、すべての会員が該当の支部に所属することになります。「該当の支部」は、1)専任として所属する研究機関の所在地、2)専任として所属する研究機関をもたない場合は居住地、によって決まります。転勤などで地域が変わる方は、勤務先の変更を届け出ていただければ自動的に支部変更の手続きをいたしますのでよろしくお願い申しあげます。なお、学生会員の場合は、所属する大学の所在地により決まります。海外在住の方は、

1)日本での出身大学の所在地、
2)該当するものがない場合は日本での連絡先(実家等)、により決まります。

◎役員選挙について

 本年度は役員改選の年にあたっておりますので、各支部で役員選出が行われる予定です。手続き等については各支部の選挙規程に則りますので、各支部のホームページ、Newsletter等でご確認ください。

○すでに臨時 Newsletterでもお知らせした通り、2010年度までの本部のみ会員による役員の選挙については、候補推薦制をとります。本部のみ会員の方々に対しては自薦、他薦を元にした候補者名簿、投票用紙等の必要書類を本『大会Proceedings』に同封してありますので、臨時Newsletter11~12ページにある投票規程をご覧の上、投票いただければと思います。締め切りは10月10日(消印有効)です。

◎学会刊行物の電子化とご同意のお願い

 本学会では、かねてより定期学術刊行物の電子化の必要性を考慮し、理事会での慎重な審議の結果、国立情報学研究所による学術刊行物の電子化に加わることを決定いたしました。対象は公刊後1年を経た論文・書評のすべてで、会員の方は無料でダウンロードすることができます。

 刊行物の電子ジャーナル化にはさまざまなメリット(読者層の拡大、省スペースなど)が伴う反面、著作権の問題などデリケートな事項も含まれております。過去に論文や書評を寄稿された方にはホームページ上で2010年3月を期限に電子化についての意思確認を行い、みなさまの賛同を得ることができましたが、事務局としては今後とも会員のみなさまに不利益が発生しないよう、慎重に事を進めて参りたく思っております。何卒ご理解ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

◎会費納入と刊行物発送について

 会費を滞納しても、ただちに会員資格を失うことにはなりません。退会届を出さないかぎりは、会費入がなくても、2年間は引き続き刊行物をお送りいたします。本『大会Proceedings』に 2年度分の会費振込用紙が同封されている方々は、会費滞納が2年目になっております。今年度中に2年度分の会費を支払わなかった場合には、2011年3月末をもって除名となり、未納分は債務として請求されますので、ご注意ください。ご自身の会費の納入状況が不確かな場合には、事務局まで、電話・ファックス・メールなどにてご確認くださいますようお願いいたします(重複して会費が支払われると、払い戻しなどに余分な手数料がかかってしまいます)。

 また、会費納入忘れを避けるためにも、「郵便局自動払込みによる会費引き落とし」のご利用を、事務局では強くお勧めいたしております。ゆうちょ銀行に口座を開設する必要がありますが、学会年会費納入のためだけでも、開設していただく価値はあると考えております。手続きは事務局からお送りする書類に記入して、ご返送いただくだけで済みます。領収書も、ご請求があれば、学会より発行いたします。自動払込みを停止する場合も、電話やメール一本で済みます。この機会に、ぜひともご検討ください。

◎学会ウェブサイトの運営について

 学会ウェブサイトの管理は、4月より大野晃由氏から旭友貴氏に引き継ぎました。ご意見・ご要望等がございましたら、ご遠慮なくお寄せください。

 また、諸学会・研究会・講演会等の案内や教員公募の情報など、ウェブサイトへの掲載を希望される情報がございましたら、 ejimu addressまでお知らせください。情報をお待ちいたしております。

◎支部統合号の刊行について

 年末には『英文学研究』支部統合号第3号が、昨年度同様、北海道、東北、関東、中部、中国四国、九州の6支部によって刊行されます。

 支部統合号は、本部支部会員の全員、および上記6支部の支部のみ会員に配送されます。従って支部統合号に参加していない関西支部の会員であっても、本部支部会員であれば支部統合号は配送されます。11月中頃までに本部支部会員になっていただければ発送に間に合いますので、まだ本部支部会員になっておられない方は是非ご検討いただきたくお願いいたします。

 なお、支部に所属していない会員で、支部統合号の購読を希望される場合には、本部事務局にお申し込みください。支部統合号は価格を 3,000円に設定させていただいておりますが、本部に所属されている方には1,000円(郵送料込み)で提供させていただきます。

◎次回のNewsletterについて

 次号の Newsletterは、2011年 3月中旬刊行予定の 『大会資料』巻末に掲載されます。なお、それまでの 間に公開すべき情報は、随時学会ホームページにて告 知します。

◎その他

 本年5月末をもって、前任の原田範行事務局長、山田雄三大会準備担当書記、志渡岡理恵編集担当書記が退任されました。支部体制への移行の激動期に事務局の運営にあたられ、担当官庁との折衝、支部本部会計の統合、新しい支部体制による全国大会の実施等さまざまな難局を見事にクリアされた皆様に深く感謝いたします。

 この交代に先立って、4月より新たに向井秀忠(事務局長補佐)、永末康介(大会準備担当書記)、中村祐子(編集担当書記)の諸氏が事務局に入り、昨年度の事務局長補佐から事務局長に配置換えになった阿部を含めて 4名で本年度の事務局運営に携わることになりました。任期は来年度の大会が終わる 5月末までの14カ月です。阿部以外は名実ともにフレッシュな顔ぶれで、3名の事務局職員の方々にも支えていただきながら、力を合わせてまいりたいと考えております。至らない点が多々あるかと思いますが、会員の皆様にはどうぞよろしくご指導のほど、お願い申し上げます。


日本英文学会事務局
阿部公彦、向井秀忠、永末康介、中村祐子


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