ELSJ Newsletter No.109 (2007年9月15日)

編集・発行所 〒101-0062東京都千代田区神田駿河台2-9 研究社ビル501
       (Email: ejimu (この後に@elsj.orgを付けて下さい) 電話: 03-3293-7528 FAX: 03-3293-7539)
日本英文学会 代表者 大橋洋一

理事会から
◎ 全国大会の受付での会費徴収の中止
これまで全国大会の時に受付でその年の会費を納入していただいていましたが、来年の広島大学での大会より、それを行なわないことになりました。会員の名前や種類ごとに分けられた受付の窓口ごとに、2~30人もの長い列がじっと順番を待ったのはさすがに昔のこととなりましたが、最近でもやはりかなり待たされることもある会員のご苦労と、それへの対応に費やされる人手と労力とそれに伴う人件費などを考えますと、郵便局自動払込み等の便利な方法もある今となっては、やめるのが合理的と判断しました。一つの風物詩がなくなるのは寂しくもありますし、会員の皆さまには突然のことにとまどわれる方も多いこととは思いますが、ご理解のほどお願い申し上げます。詳しくはこのNewsletterの「事務局からのお願い・ご報告」のところをご覧下さい。

◎ 法人格の問題について
 既に何度かお伝えしてきましたように、公益法人制度改革に伴って当学会の法人格をどうするかについて考えなければなりません。当学会は現在公益財団法人ですので、2008年12月施行の予定の新しい公益法人制度のもとでは、その後5年間の移行期間の間に、公益財団法人か一般財団法人のどちらかに移行しなければなりません。理事会ではこの問題について議論を重ねた結果、一般財団法人へと移行することに決定しました。公益財団法人は確かに税制において優遇は受けられますが、当学会の運営資金において税金がかかってくるのは雑誌の売り上げや広告収入等のわずかなものであり、主な財源である会費にはかかりません。従って公益財団法人となることによって得られるメリットはわずかなものであるのに対し、そのために義務として毎年の繁雑な手続きを要求されるなど負担が非常に大きなものとなります。それらのことを総合して考えた結果、一般財団法人となるのが適当であると判断しました。会員の皆さまにはご理解のほどよろしくお願いいたします。
 それとともに、新しい制度のもとでは、新しい法律に基づいて評議員、理事、監事を置くことになります。これらは現行のものとは異なり、これまでとは違うやり方で選任されていくことになります。その選任方法をこれから決めていかなければなりません。このことは次項の支部体制とも関わってきます。なお、新しい制度はまだ骨子ができただけで、詳しいことがわかるのは今年の夏以降の予定です。新しい情報が得られ、理事会での議論がさらに進みましたら、それについて会員のみなさまにはまたご報告いたします。

◎ 支部体制への移行の状況
 昨年度の関東・関西支部の発足、そして関東支部は昨年度から、中国四国・九州支部は今年度より(そして中国支部は来年度から)本部・支部会費の一括徴収を開始するなど、支部を中心とした運営がかなり進行してきました。また支部会誌統合号の発行は来年の予定となっています。こうして支部体制が固まってきたことを受け、新しい公益法人制度における一般財団法人への移行をにらみつつ、本部の役員の少なくとも一部は支部から選出されることが検討されています。その選出方法および選出数については現在継続審議中です。
 支部体制において現在考えるべきもう一つの重要なことは、全国大会の開催方法です。現在の多くの大学の状況では、これまでのように一つの大学が全国大会を一手に引き受けるということは非常に困難になってきました。そのため大会を、従来のような大学単位ではなく、支部単位で引き受けていただき、支部内部の協力体制に基づいて開催していくことが検討されています。ただしこれは学会開催のすべての業務を支部にやってもらうということではなく、従来事務局がやっていたことは事務局が、大会準備委員会がやっていたことは大会準備委員会がそのまま継続します。さて問題は、どういう頻度で支部の間を回していくかということです。現在、11年周期で関東支部が4回、関西支部が2回、その他の支部が1回ずつという案が出されていますが、この回数が適切かどうか、各支部の会員数なども考慮して考えているところです。結論は、夏休み明け以降の理事・支部代表会議での議論を経て出される予定です。

◎ 財政に関して
 詳しくは以下の2006年度会計報告のところを見ていただければと思いますが、昨年のNewsletter 107の説明にありましたように、特別活動資金特別会計が一般会計に吸収された結果、当学会の会計は一般会計と特別会計(日本英文学会基金、英文学振興基金)からなっています。特別会計は、学会設立時の基金である日本英文学会基金が100万円、その後内部留保を基金にした英文学振興基金が1,165万円余りです。一般会計は、前事務局の多大な倹約努力の結果黒字に転じ、今年度への繰越金が1,300万円余りになっています。これらが一般財団法人に移行した時にどうなるかですが、まず純資産として300万円以上常に保有しなければなりませんので、日本英文学会基金を300万円にすることになります。それ以外については、現在のような大きな内部留保は認められず、そのため移行時の正味財産額に基づいて公益目的財産額が決められ、その金額を公益の目的のために支出する計画を立てることが求められます。それをどうするかは、次項の事務所購入に関わってきます。

◎ 事務所購入について
 現在学会事務局は御茶ノ水の研究社ビルの1室を間借りしています。家賃は月額約25万円で、そのうち5分の1を同居中のシェイクスピア協会が負担しています。この研究社ビルのオーナーは既に研究社ではありませんでしたが、それがこの4月にさらに変りました。その結果建物の名称が2008年10月1日より研究社ビルからKDX御茶ノ水ビルに変わることになりました。また現在の家賃は同ビルの他の賃貸人に比べ破格なのだそうで、近いうちに値上げになる可能性が高いということです。そこでこの際事務所を購入してはどうかという案が出てきました。一般財団法人は不動産の所有は認められていますし、当学会が公益目的の事業を行なうためには事務所は必要不可欠です。前項で述べましたように、当学会が現在所有する資金はいずれ公益目的のために支出しなければなりません。事務所購入はその目的にかないます。不動産を所有した場合、その減価償却のために毎年積み立てが必要になりますが、鉄筋コンクリート造りの事務所の場合、耐用年数は50年ですので、たとえば築25年のものを2,000万円で購入すれば、毎年の積み立て額は80万円となり、現在の家賃(年約300万円)よりはるかに安くなります。ただし現実はそれに税金や管理費、光熱費等の支出が加わりますから、実際のランニングコストがどれくらいになるのか、場所はどこがよいのかといったことを十分に検討した上で結論を出したいと思います。

◎ 事務局員4人体制への移行
 従来事務局員は、事務局長、大会準備担当書記、編集担当書記の3人でしたが、今年度より事務局長補佐を設け、4人で業務をこなすことになりました。事務局の仕事自体もここ数年ますます増えてきている上に、大学も雑務が急増しています。3人でこなすのはほとんど無理と判断した前事務局のアイデアを今年から実行に移すことになりました。ただしこれまで3人で行なってきた業務を4人でやるわけですから、3人に支払われていた給料を4人で分けることになりました。支給される額の総和は変わりません。詳しくはこのNewsletterの「事務局からのお願い・ご報告」のところをご覧下さい。

理事会議事録から
 前回のニューズレター以後、2回の理事会(3月31日、5月18日)が開催されました。主要な議題は以下のとおりです。
1. 2007年度事業計画を承認。(学会ホームページ参照)
2. 2007度予算書を承認。(学会ホームページ参照)
3. 2006年度事業報告を承認。(学会ホームページ参照)
4. 2006年度収支計算書を承認。(「2006年度会計報告」参照。詳細は学会ホームページ参照)
5. 2008年度第80回大会(5月24日、25日)を広島大学で開催する件を承認。

委員の交代
◎ 大会準備委員会
 6月23日をもって、原英一、佐々木和貴、下河辺美知子、桑原和生の4氏が任期満了により退任。その後任にそれぞれ服部典之(大阪大学)、末廣幹(専修大)、竹村和子(お茶の水女子大)、畠山雄二(東京農工大学)の各氏が、さらに任期中にお亡くなりになった村山敏勝氏の後任に栂正行氏(中京大学)が選出されました(任期は各委員とも3年)。また、委員長は越川芳明氏、副委員長は斎藤兆史氏です。

◎ 編集委員会
 新年度第1回編集委員会が、5月18日(金)に開かれ、新委員長に廣野由美子氏、副委員長に朝比奈緑、柳さよの両氏が選ばれました。任期は1年です。

大会準備委員会からのお知らせ
◎ 第79回全国大会の『大会Proceedings』発行
 昨年度から刊行が始まりました『大会Proceedings』には、今回、研究発表46件中36件(78%)、Symposia発表48件中20件(42%)、全体として94件中56件(60%)の論文が寄せられました。ご協力ありがとうございました。

◎ ハンドアウトのホームページ掲載
 お陰様で、(とくにシンポジアムを中心に)ハンドアウトがほしかった、今からでもほしいという声があるようです。発表者からお送りいただいたハンドアウトをホームページに掲載中ですので、どうぞご利用ください。

◎ 第80回全国大会の開催日・開催校等
時 2008年5月24日(土)、25日(日)
所 広島大学東広島キャンパス(広島県東広島市)
開催校委員 中尾佳行、中村愛人、小野章(以上、教育学研究科所属)、要田圭治(総合科学研究科所属)、新田玲子、吉中孝志、中村裕英、今林修、地村彰之(以上、文学研究科所属)の各氏
 広島大学の先生方には大変なお仕事を引き受けていただき、まことにありがとうございます。理事会としても大会準備委員会としても事務局としても、できるかぎりのバックアップを心がけたいと思いますので、1年間なにとぞよろしくお願い申しあげます。

◎ 第80回全国大会のシンポジアのタイトル等の内定
 第80回全国大会で行われるシンポジアムの企画が下記のように内定しました(敬称略。タイトルは変更される可能性があります)。第1~6部門は大会第1日(5月24日)、第7~12部門は第2日(同25日)にそれぞれ開催されます。

第1部門「イギリス文学と出版文化」
 司会・講師 荒木正純(筑波大学教授)
    講師 竹村はるみ(姫路獨協大学教授)
    講師 川田潤(福島大学准教授)
    講師 井石哲也(活水女子大学教授)
第2部門「アンドリュー・モーションを読む―ロマン派の詩は継承されたか」
    司会 伊木和子(上野学園大学教授)
    講師 安藤幸江(大阪府立大学教授)
    講師 小田友弥(山形大学教授)
    講師 吉川朗子(神戸市外国語大学准教授)
    講師 Andrew Motion(桂冠詩人)
第3部門「伝記・自伝・ライフライティングの近代英文学―人物造型と歴史記述の多様性」
 司会・講師 小林章夫(上智大学教授)
    (他3名の講師を予定)
第4部門「プロパガンダ・インテリジェンス・20世紀イギリス文学」
    司会 渡辺愛子(早稲田大学准教授)
    講師 伊達直之(青山学院大学准教授)
    講師 井川ちとせ(一橋大学専任講師)
    講師 小谷賢(防衛研究所教官)
第5部門「中世後期の神秘主義―霊性とナラティブ」
 司会・講師 久木田直江(静岡大学教授)
    講師 松田隆美(慶應義塾大学教授)
    講師 岩波敦子(慶應義塾大学准教授)
    講師 和田葉子(関西大学教授)
第6部門「今、生成文法の何をどう、そしてなぜ教えるのか?」
 司会・講師 郡司隆男(神戸松蔭女子学院大学教授)
    講師 田窪行則(京都大学教授)
    講師 酒井弘(広島大学准教授)
第7部門「資本主義とアメリカ文学」
    司会 折島正司(青山学院大学教授)
    講師 藤森かよこ(桃山学院大学教授)
    講師 三浦玲一(一橋大学准教授)
    (他1名の講師を予定)
第8部門「ホイットマンの親戚」
 司会・講師 阿部公彦(東京大学准教授)
    講師 飯野友幸(上智大学教授)
    講師 梶原照子(明治大学専任講師)
    講師 堀内正規(早稲田大学教授)
    (他1名の講師を予定)
第9部門「Going Native--アメリカ大陸の先住民表象をめぐって」
    司会 今村楯夫(東京女子大学教授)
    (講師は現在交渉中)
第10部門「文学テクストの言語と読みを問う」
    司会 小迫勝(岡山大学教授)
    講師 網代敦(大東文化大学教授)
    講師 中尾佳行(広島大学教授)
    講師 浮網茂信(大阪大谷大学教授)
    講師 今林修(広島大学准教授)
第11部門「事例研究から見た英文法の一断面」
 司会・講師 浅川照夫(東北大学教授)
    講師 澤田茂保(金沢大学教授)
    講師 金澤俊吾(岩手県立大学准教授)
    講師 大室剛志(名古屋大学教授)
    講師 福地肇(東北大学教授)
第12部門「英語を教えること、英文学を教えること」
    司会 丹治愛(東京大学教授)
    講師 玉井暲(大阪大学教授)
    講師 アルヴィ宮本なほ子(東京大学准教授)
    講師 真野泰(学習院大学教授)
    (他1名の講師を予定)

◎ 第80回全国大会特別講演講師の決定
 大会2日目(5月25日)午後に行なわれる特別講演講師が、ブランダイス大学教授マイケル・T・ギルモアに決定しました。

◎ 招待発表制度の発足について
 第80回大会より招待発表制度が導入されます。大会準備委員からの推薦に基づき、大会準備委員会が過去の実績等を審査して選んだ会員の方に発表をお願いする制度で、8名程度の方にお願いすることを検討中です。発表時間は一般の研究発表と変わりませんし、旅費・謝金は支給されませんが、選ばれた方には大会活性化のためにぜひともご協力をいただければありがたいと考えております。

◎ 大会開催校下見
 去る7月14日(土)に、事務局スタッフが広島大学東広島キャンパスにお邪魔して、第80回大会会場の下見をさせていただきました。台風による雨と強風の中、田中久男先生、地村彰之先生、小野章先生に使用予定の建物や教室に実際に案内していただきながら、設備等の説明をしていただきました。順調に準備が進んでいるという印象をうけました。また、懇親会もキャンパス内で開催できることになりました。広島大学の先生方、大会までの準備等、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 なお、今回の下見には大橋会長が飛び入りで参加されました。来年度の大会の成功に向けた意気込みが感じられました。

◎ 研究発表の募集
 会員の方はふるって第80回大会研究発表にご応募ください。(研究発表応募規定の詳細は学会ホームページをご参照ください。)
(1)発表者は会員に限ります(応募時に2007年度の会費が納入済みであること)。
(2)発表の内容は大会当日において、口頭・活字とも未発表のものに限ります。
(3)応募の際には、学会ホームページの「応募フォーム」に入力し、以下の[1]をWordファイル形式(.doc)、あるいはリッチテクスト形式(.rtf)で保存したものを添付してください。できるだけ上記の方法でご応募くださるとありがたいのですが、以下の[1]と[2]をWORDファイル形式(.doc)、あるいはリッチテクスト形式(.rtf)で保存し、電子メールまたは郵便で提出してくださっても結構です。
[1]発表要旨 4000字以内の発表要旨と、さらにその要旨の梗概を400字程度にまとめたものとを提出して下さい。いずれにも題名を付すること。応募者の名前・謝辞等は一切書かないこと。
[2]カバーレター(氏名[ふり仮名つき]、現在の所属、連絡用の住所、電話番号、ファックス番号、電子メールアドレスを明記したもの)
(4)銓衡および研究発表日時の割り振りは大会準備委員会が行い、銓衡結果は応募締切り後1ヶ月以内に応募者に通知します。
(5)発表時間は1人30分以内(別に質疑応答10分)とします。
(6)応募締切りは、2007年11月1日(必着)です。
(7)電子メールで送る場合は、発表要旨とその梗概(いずれにも題名を付すること。応募者の名前・謝辞等は一切書かないこと)、およびカバーレターをWORDファイル形式(.doc)、あるいはリッチテクスト形式(.rtf)で保存し、etaikai (この後に@elsj.orgを付けて下さい)宛てにお送り下さい(添付ファイルが文字化けしたり、不正ファイルと誤認されて削除されるのを未然に防ぐため、メールの件名は「大会発表応募」、ファイル名はWORDの場合、発表要旨はlonger.doc、発表梗概はshorter.doc、カバーレターはletter.docでお願いします)。受領確認後、受領確認メールをお送りします。提出後3日以内にそれが届かない場合は、応募書類が事務局に届いていない可能性がありますので、必ず再送信して下さい。それを怠ったため、審査に間に合わなかった応募書類については、審査の対象とならないこともありえますので、ご注意下さい。
(8)郵送する場合は、発表要旨とその梗概(いずれにも題名を付すること。応募者の名前・謝辞等は一切書かないこと)、およびカバーレターをWORDファイル形式(.doc)、あるいはリッチテクスト形式(.rtf)でフロッピーディスク等に保存し(それぞれのファイル名は前項で指定のとおり)、〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-9 研究社ビル501 日本英文学会事務局内、大会準備委員会宛てにお送り下さい。封筒の表に「大会発表応募書類在中」とお書き下さい。

◎ シンポジアムのテーマ・企画
 第80回大会(2008年度)については本年5月末日をもって締切りましたが、第81回大会(2009年度)のシンポジアムのテーマ・企画について具体的なご意見・ご提案を募集中です。ご意見・ご提案を事務局(etaikai この後に@elsj.orgを付けて下さい)までお寄せください。ただし、最終決定は大会準備委員会にお任せください。

編集委員会からのお知らせ
◎ 投稿状況
 『英文学研究』は、和文号(12月刊行)、英文号(3月刊行)の年各一冊という刊行形態となっており、それに応じてそれぞれ投稿締切りが設定されておりますが、昨年9月1日締切りの英文号には11本の投稿論文が寄せられました。また、本年4月1日締切りの和文号には27本の投稿論文が寄せられました。

◎ 投稿・応募規定の変更
 第30回の新人賞から応募を会員に限定させていただきましたが、第31回の新人賞からはさらに、応募規定に「応募前に会費が納入済みであること」の一文を付け加えさせていただきました。
 なお、投稿・応募規定の詳細については学会ホームページをご覧ください。

◎ 第30回新人賞応募状況
 第30回新人賞論文の応募受付は、去る4月30日をもって締切りとなりました。応募論文 総数は、12篇(英文学5篇、米文学4篇、英語学3篇)です。応募者には心より感謝申しあげます。
 このうち1次銓衡を通過した論文は、4篇(英文学1篇、米文学2篇、英語学1篇)でした。そして最終銓衡の結果、今年度の新人賞論文は以下の1点、佳作論文は以下の2点に決定いたしました。佳作論文および全体の選評は『英文学研究』和文号第84巻に掲載されます。

受賞論文
唐澤一友(横浜市立大学准教授)"The Structure of the Menologium and Its Computistical Background"
佳作論文
堀智弘(Louisiana State University博士課程在学) "The Melodramatic Imagination and the Colonial Event: Transatlantic Interculturation in M. G. Lewis's Journal of a West India Proprietor"
小林久美子(東京大学大学院博士課程在学) "'Life is . . .': Nathanael West's Anti-symbolism in Miss Lonelyhearts"

◎ 名前の英文表記のしかたについて
編集委員会では、『英文学研究』の和文・英文号における執筆者名の英文表記がこれまで不統一であったことについて、このたび見直しを図ることとなり、原則として、姓と名の順は執筆者の出身国において慣例とされる順に従い、姓は大文字に、名は最初の1文字のみを大文字とし2文字以降を小文字とするという表記方法(例:野口英世 NOGUCHI Hideyo、樋口一葉 HIGUCHI Ichiyo、福沢諭吉 FUKUZAWA Yukichi)をとることが決定されました。ただし、執筆者本人から特に申し出があった場合は、そのかぎりではありません。

Obituary
本学会元理事の菅 泰男氏が6月5日に逝去されました(享年92歳)。謹んでご冥福をお祈りいたします。

2006年度会計報告(2006年4月1日から2007手3月31日)
◎ 収支計算書総括表

            合計    一般会計  日本英文学会  英文学振興
                        基金特別会計  基金特別会計
Ⅰ収入の部
 当期収入合計    27,988,002  27,986,624           0        1,378
 前期繰越収支差額    18,995,533     6,340,110     1,000,000     11,655,423
 収入合計            46,983,535    34,326,734     1,000,000     11,656,801


Ⅱ支出の部
 事業費              10,658,741    10,658,741             0              0
 管理費              10,605,685    10,605,685             0              0
 その他                       0             0             0              0
 支出合計            21,264,426    21,264,426             0              0
 当期収支差額         6,723,576     6,722,198             0          1,378

 次期繰越収支差額    25,719,109    13,062,308     1,000,000     11,656,801

◎ 一般会計収支計算書
                               予算額      決算額        差異
Ⅰ収入の部
 1.会費入会金収入            21,050,000      21,317,000     △     267,000
 2.事業収入                   1,200,000       1,582,500     △     382,500
 3.広告料収入                   250,000         329,000     △      79,000
 4.預金利息等収入                    30           5,547     △       5,517
 5.前受金収入                 2,300,000       2,492,000     △     192,000
 6.補助金収入                 1,000,000       1,000,477     △         477
 7.その他収入                   750,000       1,260,100     △     510,100
                                                             
       当期収入合計    26,550,030      27,986,624     △   1,436,594
     前期繰越収支差額     6,300,000       6,340,110     △      40,110
         収入合計    32,850,030      34,326,734     △   1,476,704
                                                             
                                                             
Ⅱ支出の部                                                   
 1.事業費                                                   
  『英文学研究』刊行経費     3,500,000       2,497,593          1,002,407
  刊行物発送経費             1,300,000       1,267,928             32,072
  全国大会資料刊行費         1,950,000       1,551,867            398,133
  全国大会経費               4,200,000       3,090,145          1,109,855
  シェイクスピア祭経費          50,000          50,000                  0
  編集委員会経費               800,000         974,171     △     174,171
  郵便振替負担金               360,000         314,217             45,783
  支部活動支援金               350,000         704,000     △     354,000
  ホームページ運営費           270,000         208,820             61,180
         事業費計    12,780,000      10,658,741          2,121,259
                                                             
 2.管理費                                                   
  人件費                     6,000,000       5,345,278            654,722
  理事会・評議員会経費         500,000         292,591            207,409
  事務局経費                 4,100,000       4,265,204     △     165,204
  備品・消耗品費               250,000         168,831             81,169
  一般印刷費                   200,000               0            200,000
  職員交通費                   450,000         310,380            139,620
  通信費                       200,000         223,401     △      23,401
         管理費計    11,700,000      10,605,685          1,094,315
                                                             
 3.予備費                       300,000               0            300,000
         支出合計    24,780,000      21,264,426          3,515,574
                                                             
       当期収支差額     1,770,030       6,722,198     △   4,952,168
     次期繰越収支差額     8,070,030      13,062,308     △   4,992,278

事務局からのお願い・ご報告
◎ 次期大会より、大会受付での会費現金徴収をやめることになりました
 今年度の大会終了後に理事会と事務局で協議し、来年度の大会から、大会受付での会費徴収をやめさせていただくことになりました。今回の大会での受付業務が繁雑を極め、来年度以降も受付での会費徴収を続けていくことが難しいと判断したためです。主な理由は、以下の通りです。
・ 今年から、関東、中国四国、九州の3支部の支部会費を、本部会費と一括徴収することになったが、3支部の支部会費はそれぞれ異なり、それ以外の支部会費は一括徴収されていない。そのため、徴収金額のパターンが非常に複雑化し、学生アルバイトを含めた受付で、それらすべてに対応していくことが難しい。
・ 大会受付で会費徴収するためには、全会員の会費納入状況を記載した名簿を作成し、受付に持参しなければならないが、名簿作成に膨大な時間がかかる上、名簿を事務局の外に持ち出すのは、個人情報保護の観点からも好ましくない。

以上の理由に加え、特に大会が東京以外で開催される場合、釣銭用のお金や徴収したお金の運搬・保管の心配などもあります。現金徴収をやめれば、受付業務が大幅に簡素化され、学生アルバイトに頼る必要がない等のメリットもあります。
毎年大会の受付にいらして、会費をお支払いただいていた会員の皆さまには、ご不便をおかけすることとなりますが、事情をご理解の上、ご寛恕いただきますよう、お願い申し上げます。

なお、事務局といたしましては、現金での会費納入の代わりに、できるだけ郵便局自動払込みでの納入をお願いしたいと存じます。昨年以来たびたびお願いしてまいりましたが、銀行引き落としよりも手数料が大幅に安い上、この10月より郵便局が民営化されますと、郵便振替の手数料(現在は100円)が値上げとなり、「郵便局自動払込み」の手数料(25円)との差がさらに大きくなります。次の項目をお読みいただき、是非とも「郵便局自動払込み」の申込みをよろしくお願い申し上げます。

◎ 郵便局自動払込みの申し込みについて
郵便局自動払込みは、従来の郵便振替や銀行引き落としによる会費納入方法に比べ、振込み手数料が大幅に安いことから、経費節減を目指して、昨年以来皆さまにお願いしている会費納入方法です。特に学生会員の皆さまには、会費を低く設定していることから、今年度より、郵便局自動払込みの利用を条件とさせていただいております。一般会員の皆さまも、経費節減の方針にご賛同いただき、郵便局自動払込みにお申し込みいただければ、大変ありがたいです。
もし郵便局自動払込みにしても構わないという方は、ぜひ学会事務局(ejimu(この後に@elsj.orgを付けて下さい); FAX: 03-3293-7539)までご一報下さい。申込書をすぐにお送りします。郵便貯金の口座(註)をすでにお持ちであるか、あるいは新たに作っていただければ、申込書に記入・捺印して事務局に提出していただくだけで、申込みは完了です。申込みが完了すれば、郵便口座から毎年決まった期日に会費が自動的に払い込まれます(手数料は学会が負担します)ので、わざわざ郵便局に支払いに行く面倒が省けますし、万一自動払込みを中止したい場合には、事務局にその旨をお伝えいただければ、随時中止することができます。また、現在銀行引き落としをご利用の方が、郵便局自動払込みに変えていただくことも大歓迎ですので、ご一報下さい。
なお、来年度より郵便局自動払込み時期を5月の大会前に設定し、大会の際に受付で領収書を受け取ることができるようにします。受付での現金徴収をやめる代わりに開始するサービスの一つとして、ご利用いただければと考えておりますので、この機会に是非とも便利な郵便局自動払込みにお申込みいただきますよう、重ねてお願い申し上げます。
(註) 郵便貯金口座は、自動払込みに対応している総合口座である必要があります。お持ちの口座がそのタイプであるかどうか分からない場合は、お手数ですが、郵便局でご確認下さい。

◎ 今年度の郵便局自動払込み、および銀行引き落としによる会費納入について
 昨年度は導入することができず、長らくお待たせいたしましたが、いよいよ今年度より会費の郵便局自動払込みがスタートします。10月10日が今年度の引き落とし日と決まりましたので、申込みをされた方は、郵便貯金の残高のご確認をお願い致します。
自動払込みの金額は、所属されている支部によって金額が異なります。金額は以下のとおりですので、ご確認下さい。( )カッコ内は学生会員の方の会費です。

[支部会費が本部会費と一括徴収される支部]
*関東支部の方
10000円(7000円)[うち関東支部会費3000円(2000円)]
*中国四国支部の方
12000円(8000円)[うち中国四国支部会費5000円(3000円)]
*九州支部の方
11000円(7000円)[うち九州支部会費4000円(2000円)]
 
[支部会費が各支部において徴収される支部]
*北海道支部、東北支部、中部支部(註)、関西支部の方
  7000円(5000円)
支部会費をまだお支払いでない方は、各支部において納入して下さい。
(註) 中部支部は、2008年度から一括徴収方式に参加することになっています。

申込みの際に領収書の発行を希望された方には、領収書(ハガキの形式になります)を、引き落とし完了後にお送りいたします。新たに領収書の発行を希望される方は、事務局宛(ejimu(この後に@elsj.orgを付けて下さい); FAX: 03-3293-7539)にご連絡下さい。

なお、来年度の郵便局自動払込み時期は、今年度の10月から、5月に移行させていただく予定です。これにより、来年の大会時(2008年5月24・25日)には、郵便局自動払込みの皆さまの来年度会費は納入済みになっているはずですので、領収書を大会受付にてお渡しできるようにするつもりです。この方式につきましては、次回3月発行のNewsletterで詳しくご説明いたします。

また、銀行引き落としでお支払いいただいている方も、今年度は例年どおり10月に引き落としをさせていただきます。引き落としの金額は、上記の郵便自動払込みの場合と同様、所属する支部によって異なります。ご確認をよろしくお願い致します。

◎ 学生会員の皆さまへ
昨年度の理事会での決定により、今年度から学生会員の皆さまには、学生の身分の把握を厳密にし、会費を低く設定している分、経費削減にご協力いただく、という目的を満たすため、次のふたつのことをお願いしています。
(1)毎年度4月末日までに学生証の写しを送付すること
(2)郵便局自動払込みの申込みをすること
この条件をご理解いただき、ご面倒な手続きを済ませて下さった学生会員の皆さまに、深くお礼申し上げます。10月10日に今年度の会費が引き落とされますので、郵便貯金の残高のご確認をお願い致します。なお金額は、所属する支部によって異なりますので、前項の学生会員の金額(カッコ内)をご参照下さい。但し、昨年度分が未納の方は、合算の引き落しになりますので、ご了承下さい。

なお、学生会員の申込みをされたにもかかわらず、学生証の写しの送付や郵便局自動払込みの申込みをまだ済まされていない方、至急事務局(ejimu@elsj.org; FAX: 03-3293-7539)までご連絡下さい。2つの条件を満たしていただかないと、一般会員としての会費を納入していただくことになります。あらかじめご承知おき下さい。

◎ 今年度の会費納入について
今年度の会費が未納の会員の方には、郵便振替の払込み用紙を同封しています。これを機に納入して下さいますよう、よろしくお願い致します(手数料はかかりません)。行き違いとなりました場合はご容赦下さい。なお、関東支部、中国四国支部、九州支部の会員でもある一般会員の方は、支部会費も含めて、年会費を一括納入していただくことになります(註)。郵便振替用紙のそれぞれの支部に該当する欄、および一般会員の欄に○をつけた上で、合計額をお振込下さい。なお、三井住友銀行(神田支店、普通預金114558)あるいはみずほ銀行(九段支店、普通預金1231895)の口座に振り込んでいただいても結構ですが、その場合は、振込み手数料をご負担いただくことになります。
(註)2006年度以前からの会員で、各支部への入会を希望されていない方は、支部会費をお支払いいただく必要はありません。7000円のみをご納入下さい。
現在は、会費領収書をお送りするのを省略させていただいております。必要な方は返信用封筒(切手は不要ですが、申し訳ありませんが宛名はお書き下さい)を同封の上、事務局にご請求下さいますよう、お願い申しあげます。
なお、繰り返しになりますが、この機会に郵便局自動払込みにお申し込みいただけるのであれば、大変ありがたく存じますので、事務局宛(ejimu(この後に@elsj.orgを付けて下さい); FAX: 03-3293-7539)にご連絡下さい。早速、申込み用紙をお送り致します。

◎ 住所(宛先)移転の届け出について
 現在、経費節減のために、発送物をお送りする場合は、郵便ではなく転送サービスのないメール便を利用しております。したがって、住所(宛先)移転があった場合は、かならず事務局にお届けをお願いします。電子メール(ejimu この後に@elsj.orgを付けて下さい)でも葉書でも電話でもファックスでも、なんでも結構ですので、よろしくお願い申しあげます。

◎ 退会届について
 現在、会員規程では、「会員は、長期にわたって会費を滞納したとき、その資格を失う」となっており、「長期」が何年のことなのかの規定がありませんが、理事会決定として2年間とさせていただいております。つまり、その間は、会費の納入がなくても、すべての刊行物が自動的に送られつづけることになります。そしてそれらのものが送られてしまうと、その年度の会費はお支払いいただかなければならなくなります(公認会計士によるとそれが本来的なあり方だということです)。したがって、もしも本会を退会なさる場合には、かならずその旨を事務局(ejimu この後に@elsj.orgを付けて下さい)までご連絡いただきますよう、よろしくお願い申しあげます(退会届の様式は問いません)。

◎ 今年の大会について
 慶應義塾大学で開かれた本年の大会も、開催校の先生方や学生の皆さんをはじめとする多くの方々のご尽力とご配慮のおかげをもちまして、無事に終了いたしました。伝統ある三田キャンパスでの開催ということもあり、多数の参加者に恵まれ、最後の高宮利行先生の特別講演も立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。それにもかかわらず、特に混乱もなくスムーズに大会を終えることができたのも、我々のさまざまな要求に実にきびきびと対応して下さった開催校の先生方の見事な采配と、繁雑を極めた受付業務などを巧みにこなしてくれた学生の皆さんの統制の取れた働きのおかげです。あらためてお礼を申し上げます。
 ただ懇親会につきましては、またしても皆さまにご迷惑をお掛けしてしまいました。今年は180名収容のやや狭い会場で、予約者は130名程度でしたから150名で注文しましたところ、200名を超える参加者が来られて満員電車のようになり、料理も全く不足してしまいました。この反省から、来年度は300人収容の大宴会場を既に用意しています。料理のほうも皆さまにご満足いただけるよう、人数に見合った分をご用意したいと思いますので、どうかできる限り事前予約をして下さいますようお願い申し上げます。事前予約が相当お得になるような価格設定も検討しているところです。

◎ 次回のNewsletterについて
 Newsletterの発行は年2回(9月と3月)となっております。したがって、次回のNewsletterは『大会資料』の巻末として3月中旬に発行となります。それまでの間、公開すべき情報は随時学会ホームページで公開しますが、そのうえで3月のNewsletterでまとめて掲載いたします。

◎ 事務局の新編成について
 前回のNewsletterでお伝えしましたとおり、2007年4月より、事務局は山田事務局長のもと、新メンバーに交代しております。なお、新公益法人法への対処や、本部と支部の連携体制への移行などの懸案を抱えた事務局の仕事量増加を考慮し、事務局員の編成を、従来の3人体制から、4人体制14か月任期(ただし任期延長は可)とさせていただくことになりました。14か月というのは、1年プラス全国大会のある5月までの任期ということで、引継ぎと大会運営強化のため、4月・5月は人数が増えることになります。新メンバーは、3月のNewsletterでお知らせした3名に、首都大学東京の髙岸冬詩が加わり、山田崇人(事務局長)、髙岸冬詩(事務局長補佐)、石原由貴(大会準備担当書記)、秦邦生(編集担当書記)となっております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

日本英文学会事務局
  山田崇人・髙岸冬詩・石原由貴・秦邦生