ELSJ Newsletter No.120 (2012年9月15日)


編集・発行所 〒162-0825東京都新宿区神楽坂1-2研究社英語センタービル
        (Email: 電話/FAX:03-5261-1922)
日本英文学会代表者佐々木徹

会長挨拶

「偉大な」としか形容しようのない丹治前会長の後を襲う新会長に選出された時には、いささかドラマチックに、ジョン・デンヴァーの声色で“Why me?”と叫びたい衝動に駆られました。と言っても何の話かわからないでしょう。すみません、すぐにプロ野球か映画のネタになるのが私の悪い癖です。Oh,God!という滋味掬すべき映画(原作者は後にKramer vs. Kramerを書いて有名になるAvery Corman)の中で、デンヴァー演じる平凡なスーパーマーケットの店長の前に、突然Godが姿を現し、どうも最近人間は自分に興味がなくなったらしい、だからお前、私のスポークスマンになって宣伝活動をしろ、と命じる場面があります。それをうけて彼が件の科白を吐くのです。これに対して何という答えが返ってきたか?コメディアンのジョージ・バーンズ扮するGodは、“Why not you?”とのたまいます。

英文学会の会長は近年ずっと限られた大学から選出されてまいりましたが、今後の学会運営はこうした一極集中形態から離れる方向に進むでしょう。支部体制が確立したわが英文学会はすべての支部が対等の立場から参加する組織ですので、会長の人選にもそれが反映されるのが自然であります。

これはまた、言い方を変えますと、すべての支部の協力の上で英文学会の活動が成り立っているということです。つまり、どの支部の会員であれ、“Why not you?”という言葉に直面する可能性があるわけです。その自覚を会員の一人一人に持っていただけるよう念じつつ、よろしくみなさまのご協力を賜りますようお願い申し上げます。

理事会および拡大評議員会議事録から

専修大学での全国大会の前日(5月25日)に今年度第1回の理事会および拡大評議員会が開催されました。主要な議案は以下の通りです。

報告
1.2012年度事業計画
2.2012年度予算案
議題
3.2011年度事業報告
4.2011年度編集委員会活動報告
5.2012年度大会準備委員会活動報告
6.2011年度決算報告
7.2013年度大会開催校の決定。
8.その他
*なお上記の報告等はすべて全会一致で承認されました。また事業計画、予算案、事業報告、決算報告は詳細を学会ホームページ「情報公開」欄でご覧いただけるようになっています。

「8.その他」の議案は以下の通りです。
(1)学生会員年会費値下げ─すでにニューズレター前号(No.119)でもお知らせしたとおり今年度より学生会員の年会費を1000円値下げいたしました。
(2)終身会員制度─これもニューズレター前号でお知らせしたとおり、来年度から終身会員制度が発足いたします。今年度4月1日より終身会員希望者を募りはじめておりますが、すでに数名の方が希望を寄せられております。学会ホームページの「情報公開」欄に「終身会員規程」を掲載いたしております。
(3)海外研究者招聘後援事業─ニューズレター前号でお知らせしたとおり、「海外研究者招聘後援事業」が発足し、昨年度末申請のあった「第10回国際ミルトン・シンポジウム」に対し、3月理事会で14万円の資金援助が決定されたことを報告いたしました。なお「海外招聘後援事業規程」は学会ホームページ「情報公開欄」に掲載いたしております。
(4)『大会Proceedings』投稿規程変更─ニューズレター前号でお知らせしたとおり、次号『第84回大会Proceedings』へは、全国大会のみならず、今後全国7つすべての支部大会における研究発表・シンポジアムの報告が掲載されることとなり(ただし、本会誌への報告寄稿は各大会で発表した会員の「権利」であり、決して「義務」とはいたしません)、会誌規模の大幅増大が予測されるため、報告一件あたりの分量を3分の2に減らすことにいたしました。
(5)大会準備委員会改革案─ニューズレター前号でお知らせしたとおり、大会準備委員会ではシンポジアムの部門数と配分、大会準備委員会における委員の専門分野の配置等についてより適正かつ公正な方法を検討して参りました。検討の結果として、大会準備委員長より、シンポジアムの一般公募の中止、会員からの企画立案によるワークショップ新設、大会準備委員選出方法の厳正化、委員の業績一覧等の情報の公開等、改革案が報告され、これを承認いたしました。
(6)本部事務所移転─本部事務所を現在の場所(研究社英語センタービル地下1階)から、事務スペースの拡充、職員の労働環境の改善という観点から、同ビル3階へと移転することが承認されました。住所・電話番号等は変更ありません。
(7)全国大会期間中における託児施設開設─来年度より全国大会期間中に託児施設を開設するための規程案作成の議論をいたしました。規程案の骨子についてはおおかたの賛同を得ましたが、規程文言上の不備が数点指摘されましたので、これをすみやかに訂正した上で、来年3月中旬開催予定の理事会・評議員会で正式決定し、来年度4月1日移行より施行する予定です。
(8)支部運営費の配分─現行では本部より全国7支部に対し、支部運営資金の補助が支部に所属する会員1名あたり1000円、加えて各支部一律金60万円の規模で行われております。これを、各支部個別の財政状況を2011年度決算報告に基づいて精査し、各支部が所属する会員1名あたりにかかっている経費を算出して、より公正かつ公平な配分方法とするべく検討いたしました。結果、来年度より各支部に対し、本部より会員1名あたり600円、一律金76万円の配分とすることが提案され、これを承認いたしました。
(9)会長選出方法の見直し─今年度4月1日に一般財団法人への移行を完了し、これまで以上に日本英文学会が全国7つの平等な立場に立つ支部から成立していることを再確認するために、ここ数十年にわたって東京に集中していた会長および事務局長・補佐を、各支部ごとの会員数のバランスなども勘案しつつ、関東支部とそれ以外の6支部が4年交代で交互に選出する方法が提案され、各支部代表(本部理事)より大方の賛同を得ました。今後さらに各支部で検討を継続し、各支部役員の選挙の年にあたっている今年の選挙実施時期までに結論を出すこととなりました。
(10)会長および関東支部推薦本部理事の交代─2012年3月17日の理事会、評議員会の席上、丹治会長より「英文学会会長としてここ数年来の最大懸案事項であった一般財団法人への移行を果たすことができたので、今年度大会をもって会長および理事職を辞任したい」という意向が表明され、これを了承の上、定款の定めるところにしたがい、会長職の残任期間(2013年3月末日まで)を勤める理事として佐々木徹理事(関西支部選出)が推挙され、満場一致で了承されております。今拡大評議員会においても丹治会長より同趣旨の退任表明がなされ、あらためてその意向と佐々木理事の今大会後の会長就任を了承しました。また関東支部選出理事職の残任期間後任について、今拡大評議委員会は、新たに関東支部から原田範行氏(現関東支部支部長、東京女子大学教授)の推挙を受け、これもやはり全会一致で承認いたしました。

大会準備委員会からのお知らせ

◎委員の交代

本年6月17日をもって大河内昌、大沢ふよう、奥聡一郎、武田将明、富山英俊、中井亜佐子の6氏が任期満了により退任しました。後任に、今林修(広島大学)、大石和欣(東京大学)、大和田俊之(慶應義塾大学)、小川公代(上智大学)、田中智之(名古屋大学)、中井亜佐子(一橋大学)の6氏が選出されました(任期は各委員とも3年。なお、前任委員からの中途交代のため一年未満の在任期間であった中井氏は、大会準備委員会内規に従い、再任されました。また、大和田氏から本年8月14日をもって委員を辞任したいとの申し出があり、大会準備委員会で検討の結果、これを受理することといたしました。現在、後任候補の選定作業にかかっており、結果は判明し次第すみやかに学会ホームページでお知らせいたします)。委員長は由井哲哉氏、副委員長は桂山康司氏です。

◎第84回全国大会の『大会Proceedings』発行

第78回大会から刊行がはじまった『大会Proceedings』を、今回も無事発行することができました。研究発表38件中28件(74%)、シンポジア発表45件中25件(55%)、83件中53件(64%)の論文をお寄せいただきました。また今回は、全七支部より70の原稿をいただきました(北海道4件、東北14件、関東6件、中部6件、関西5件、中国四国11件、九州24件)。ご寄稿ありがとうございました。なお、『大会Proceedings』に掲載される論文は、大会発表の長めの要約という性格のものですので、それに大幅に加筆して、別稿として『英文学研究』に投稿したり新人賞に応募したりすることは認められています。

◎第84回全国大会で発表された方へ

発表ありがとうございました。研究発表およびシンポジアのいずれについても、参加者の方々から多くのご好評をいただきました。ハンドアウト等の資料が不足した部屋・部門においては、今からでもほしいという声があるようです。著作権等の問題がない場合には、今年度も学会ホームページにおいて掲載させていただきたく思っております。すでに送っていただいた方のものは、掲載されております。これからでも掲載してくださる発表者の方はぜひ事務局に原稿をお送りください。電子ファイル(etaikai@elsj.org)でも、ハードコピーでも結構です。どうぞご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

◎第85回全国大会の開催日・開催校等

時2013年5月25日(土)、26日(日)
所東北大学川内キャンパス(仙台市青葉区川内41)
開催校委員
石幡直樹、岩田美喜、大河内昌(委員長)、 小川芳樹、金子義明、川平芳夫、菊地朗、島越郎
支部委員 鈴木亨(山形大学)、鈴木雅之(宮城学院女子大学)、鈴木美津子(東北大学)、福士航(東北学院大学)、箭川修(東北学院大学)
東北大学の先生方には大変なお仕事をお引き受けいただき、まことにありがとうございます。また全国大会担当支部である東北支部にも心より御礼申し上げます。理事会としても大会準備委員会としても事務局としても、できるかぎりのバックアップを心がけたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

◎第85回大会のシンポジアのタイトル等の内定

第85回全国大会で行われるシンポジアのタイトルの企画が下記のように内定しました。[敬称略。タイトルは変更される可能性があります。また、講師が追加される予定のものもあります。]第1~6部門は大会第1日(5月25日)、第7~11部門は第2日(同26日)にそれぞれ開催される予定です。

第1部門「ふぞろいの韻律たち─初期近代英詩における定型の魅惑/逸脱の愉悦」
司会・講師 水野真理(京都大学教授)
講師 箭川修(東北学院大学教授)
講師 川島伸博(龍谷大学准教授)

第2部門「〈啓蒙〉の変遷─18世紀から19世紀の宗教・道徳・文学を問い直す」
司会・講師 向井秀忠(フェリス女学院大学教授)
講師 廣野由美子(京都大学教授)
講師 アルヴィ宮本なほ子(東京大学教授)
講師 伊達聖伸(上智大学准教授)

第3部門「近現代小説にみる所有」
司会・講師 山本史郎(東京大学教授)
講師 南井正廣(同志社大学教授)
講師 高桑晴子(専修大学准教授)
講師 三宅敦子(西南学院大学准教授)

第4部門「環大西洋の脱植民地詩学」
司会・講師 梶原克教(愛知県立大学准教授)
講師 池田寛子(広島市立大学准教授)
講師 越川芳明(明治大学教授)
講師 恒川邦夫(一橋大学名誉教授・華中師範大学外国人教員)

第5部門「いま『十字軍』を問う─14世紀の史料・文学から読み解く十字軍の表象」
司会・講師 不破有理(慶應義塾大学教授)
講師 小林宜子(東京大学准教授)
講師 櫻井康人(東北学院大学教授)
講師 小川直之(亜細亜大学准教授)

第6部門「文法化と語彙化とカートグラフィー─統語論と形態論の境界をめぐって」(仮題)
司会・講師 小川芳樹(東北大学教授)
講師 長野明子(筑波大学助教)
講師 新沼史和(盛岡大学准教授)
講師 縄田裕幸(島根大学准教授)

第7部門「アメリカ小説の大衆的ふるまい─文学の通俗性と公益性をめぐって」
司会・講師 阿部公彦(東京大学准教授)
講師 西谷拓哉(神戸大学教授)
講師 中野学而(東京女子大学専任講師 )
講師 藤井淑禎(立教大学教授)

第8部門「21世紀世界における惑星的想像力─response/responsibility/acknowledgementの連環」
司会・講師 下河辺美知子(成蹊大学教授)
講師 里内克巳(大阪大学准教授)
講師 古井義昭(米エモリー大学大学院)
講師 鵜飼哲(一橋大学教授)
レスポンダント巽孝之(慶応大学教授)

第9部門「格と統語変化」
司会・講師 保坂道雄(日本大学教授)
講師 柳田優子(筑波大学教授)
講師 柳朋宏(中部大学准教授)
講師 佐藤桐子(大東文化大学専任講師 )

第10部門「意味役割と事象構造をめぐって」
司会・講師 加賀信広(筑波大学教授)
講師 小薬哲哉(麗澤大学非常勤講師 )
講師 安原正貴(筑波大学大学院)
講師 小野尚之(東北大学教授)

第11部門「「文学出身」英語教員が語る「近代的英語教育」への違和感─大学の英文学教育は中高英語教員に何ができるのか」
司会・講師 柳瀬陽介(広島大学教授)
講師 組田幸一郎(千葉県立成田国際高等学校教諭)
講師 佐藤綾子(山口大学教育学部附属山口中学校教諭)
講師 鈴木章能(甲南女子大学教授)
講師 和田玲(順天中学校・高等学校教諭)

◎第85回全国大会特別講演の決定

例年大会2日目の午後には、特別講演か特別シンポジアムが行われることになっていますが、来年度は、「事実と虚構のあいだ」(仮題)と題して、野家啓一氏(東北大学・哲学)の特別講演を行うことになりました。野家氏は科学哲学・言語哲学の分野において日本を代表する研究者であると同時に、『物語の哲学』(岩波現代文庫)といった仕事では、解釈学やナラトロジーの成果をふまえた 〈物語論的歴史哲学〉を提示しています。今回も、文学と哲学を接続するような興味深いお話が聞けるものと思われます。どうぞ奮ってご参加ください。

◎第85回全国大会招待発表

第84回全国大会に引き続き第85回全国大会においても招待発表を行います。講師は次の各氏に決定しました。[敬称略。50音順]

井川眞砂(東北大学名誉教授)
岡崎正男(茨城大学教授)
小澤博(関西学院大学教授)
河崎良二(帝塚山学院大学教授)
新野緑(神戸市外国語大学教授)
福島富士男(首都大学東京教授)
堀正広(熊本学園大学教授)
向井毅(福岡女子大学教授)

◎第85回全国大会研究発表の募集

第85回全国大会の研究発表を募集しております。応募の規程および方法については、学会のホームページ(http://www.elsj.org)上でご確認のうえ、ふるってご応募ください。また、ウェブ上のフォー マットを利用して、ウェブから直接応募することが可能ですので、どうぞご利用ください。応募の締め切りは11月1日(必着)です。

◎シンポジアム公募の停止

第85回大会(2013年度)については本年5月末日をもって締め切りました。また、NewsletterNo.119でもお知らせしたように、ワークショップ制度導入に伴い、提案者自らが参加するシンポジアムの企画の公募は第86回大会より停止します。ただし、提案者が自ら参加するのではない形のシンポジアムのテーマに関する提言は、随時受け付けることとしますので、事務局(etaikai@elsj.org)までお寄せください。寄せられたアイディアはデータベース化し、大会準備委員がシンポジアムを企画立案する際の参考資料として活用します。

◎ワークショップ制度について 2012年3月発行のELSJNewsletter(No.119)でも言及した通り、学会や研究会での日ごろの研究成果を全国大会で発表したり、あるいは同じテーマに関心をもつ全国の研究者と討論・交流したいという会員の要望に応えるために、2014年度の第86回大会よりワークショップを新設することにしました。従来のシンポジアムに関して、一部の会員より一般会員企画のシンポジアムが採択されにくいと、不満が寄せられたこともワークショップ新設の一因です。

このワークショップはシンポジアムに準ずるものとして位置づけ、寄せられた企画のテーマにできるだけ沿いながらも、日本英文学会の企画としてのレベルを維持するようにしたいと考えています。開催時間帯に関しては、当面、大会2日目の特別講演・特別シンポジアムの時間帯に(2時間半程度)開催する予定です。ただし、開催校のキャパシティーや特別シンポジアム・特別講演への影響を考慮して、ワークショップの企画の上限を当面3程度に設けることにします。ワークショップ企画案は、分野バランス等を考慮して、大会準備委員会で選考します。

募集の締切は、大会開催前年の4月末日とします。また応募の要件は、日本英文学会のカバーする分野の研究者(英語英米文学、英語教育)については日本英文学会会員に限ることとし、それ以外の分野の講師 については日本英文学会の規程に則った扱いとします(ただし、旅費等の支給はありません)。発表の内容は大会当日において、口頭・活字とも未発表のものに限り、また応募に当たっては他学会等とのいわゆる「二重投稿」は認めないこととします。この他、応募書類などを含めた詳細な応募規定は2012年12月上旬に日本英文学会のホームページにて告知します。

初めての試みですので、今後も継続して話し合いながら、よりよい形にしていきたいと考えています。会員の皆様のご協力をお願いします。

編集委員会からのお知らせ

◎ 投稿状況

『英文学研究』は、和文号(12月刊行)、英文号(3月刊行)の年各一冊という刊行形態となっており、和文号、英文号それぞれに投稿の締切が設定されておりますが、昨年9月1日締切りの英文号には20本の投稿論文が寄せられました。また、本年4月1日締切りの和文号には22本の投稿論文が寄せられました。

◎第35回新人賞応募状況

第35回新人賞論文の応募受付は、去る4月30日をもって締切りとなりました。応募論文総数は、9篇(英文学5篇、米文学3篇、英語学0篇、英語教育1篇)です。応募者には心より感謝申しあげます。

今年度、第一次銓衡を通過したのは1篇(米文学)で、引き続き、厳正な審査を行いましたが、最終選考の結果、今年度は残念ながら、新人賞および佳作とも、該当論文なしということに決定いたしました。全体および各分野の選評は『英文学研究』和文号第89巻に掲載されます。

◎ 優秀論文賞について

『英文学研究』第89巻において、「優秀論文賞」は「該当論文なし」となりました。

◎投稿規程・新人賞応募規程の変更

来年度より、投稿規程が若干変更されます。主な変更は下記の3点です。これらは、通常論文の投稿規程と新人賞応募規程に等しく適用されます。


(1)和文論文については、従来の字数に基づく分量制限から「字数×行数×枚数」に基づく分量制限に変更になります。
(2)和文論文・英文論文ともに、従来、上限となる字数・語数に付いていた「程度」という曖昧な語が削除され、それぞれ、「14000字程度」から「原則として、30字×30行×16枚以内」という厳格な規定に、「7000語程度」から「原則として、7000語以内」という厳格な規定に改められます。
(3)和文論文・英文論文ともに、論文末尾に加えることができるものが、従来、「文献書誌」であったのが、「引用文献」にのみ限られることになります。
詳細は本年12月刊行の和文号掲載の投稿規程でご確認ください。来年度以降投稿される方は、ご注意いただきますよう、よろしくお願いいたします。

◎和文号に投稿された英文書評について

従来、和文号に投稿された書評は、英文書評であっても、原則として和文号に掲載されてきましたが、和文号に投稿され、掲載が確定した英文書評について、その執筆者に希望を確認した上で、英文号に掲載を希望するものについては、その希望を最大限に尊重することとなりました。

◎会員著書案内に掲載された会員の著書について

学会ホームページ上の「会員著書案内」のコーナーに梗概が掲載された会員の新刊書籍はすべて、『英文学研究』編集委員会、および、書評のコーナーを持つ各支部の編集委員会において、書評対象書籍の候補とするべく検討されることとなりました。

事務局からのお願い・ご報告

◎今年の大会について

5月26日(土)・27日(日)に専修大学生田キャンパスにて開催された第84回全国大会は、両日とも晴天にめぐまれ、当日会員を含む多くの方々にご来場いただきました。研究発表、シンポジア、特別シンポジアムのいずれにおきましても活発な議論が展開され、盛会のうちに終了いたしました。研究発表・シンポジア関係者、特別シンポジアム関係者の皆様、書籍展示に参加された協賛会員の皆様、大会運営を担われた専修大学の教職員・学生の皆様、会の運営に力をお貸し下さった関東支部の皆様、そして会場まで足をお運び下さったすべての方々に厚く御礼申し上げます。

◎来年度の大会について

すでに学会ホームページでもお知らせしましたが、来年の第85回全国大会は2013年5月25日(土)、26日(日)の両日に東北大学川内キャンパスにおいて開催されることが決定いたしました。開催校をお引き受け下さった東北大学の皆様に心より御礼申し上げます。

◎会費納入と刊行物発送について

会費(一般会員8000円、学生会員5000円、協賛会員10000円)を滞納しても、ただちに会員資格を失うことにはなりません。退会届が出されない限り、会費の納入が滞っても、2年間は引き続き刊行物をお送りいたします。『大会Proceedings』および『支部大会資料統合版』に2年度分の会費振込用紙が同封されている方々は、会費滞納が2年目になっています。今年度中に2年度分の会費の納入がなかった場合、2013年3月末をもって除名となり、未納分は債務として請求されますのでご注意ください。会費の納入状況が不確かな場合には、メール・電話・ファックスなどで、事務局までご確認ください。重複して会費が支払われますと、払い戻しなどに余分な手数料がかかってしまいますのでご注意ください。

会費の納入忘れを避けるためにも、郵便局(ゆうちょ銀行)に口座を開設する必要はありますが、「郵便局自動払込みによる会費引き落とし」のご利用を強くお勧めしております。手続きは、事務局からお送りする書類に記入して、ご返送いただくだけです。領収書も、ご請求があれば学会より発行いたします。メールや電話でご連絡をいただければ、速やかに自動払込み停止の手続きをいたします。まだ利用されていない場合には、これを機会に是非ともご検討ください。

◎会員著書案内について

今年度4月より、事務局宛て会員の皆様から著書を献本いただいた場合、学会ホームページに、著書紹介を出版から2年のあいだ掲載することができるようにいたしました。著書は会員独自の研究成果に限り、訳書等は対象外とさせていただきます。また著書案内に掲載された著書については、 『英文学研究』編集委員会において書評対象の候補として検討させていただきます。著書に関する情報は、
1.著書のタイトル、目次、出版社、出版年
2.著書の内容の梗概1200字程度
です。会員の皆様、ご著書をお出しになった方は、どうぞふるって著書紹介コーナーをご利用くださるようお願い申し上げます。1および2の著書情報は事務局までメールでお寄せください。

◎海外研究者招聘後援事業について

日本英文学会は、2011年6月1日より、日本における英文学研究の国際化促進のために、海外研究者招聘後援事業を開始いたしております。詳細は学会ホームページ上の当該規程をご覧ください。同規程に該当する企画をおもちの団体による応募を歓迎いたします。どうぞふるってご応募くださいますようお願いいたします。応募する団体は申請書類を事務局あて電子メールにてお送りください。

◎次回のNewsletterについて

次回のNewsletterは、2013年3月中旬刊行予定の『第85回全国大会資料』の巻末に掲載される予定です。なお、それまでの間に公開すべき情報は、随時、学会ホームページにて告知いたします。

◎その他

本年5月末をもって、前任の向井秀忠事務局長、中村祐子編集担当書記、高桑晴子大会準備担当書記が退任されました。英文学会の一般財団法人への移行過程にあった数々の困難を忍耐強い統率力と柔軟な知恵をもって対処くださいました。改めて心よりご尽力に感謝申し上げたいと思います。

この交代に先立って、4月より新たに、廣田篤彦(事務局長補佐)、猪熊恵子(会計担当補佐)、田中裕介(編集担当書記)、岩田美喜(大会準備書記担当)の4名が事務局に入り、昨年度の事務局長補佐から事務局長に配置換えになった後藤和彦、昨年度より引き続きウェブ関係業務に携わる倉林秀男とともに6名の体制で本年度の事務局運営に携わることになりました。任期は来年度の大会が終わる5月末までです。2名のいずれも有能なる事務職員に支えられ、新しい佐々木徹会長のもと、力を合わせて努めていきたいと考えております。至らぬ点も多々あることかと思いますが、会員の皆様におかれましては、どうぞご指導・ご協力のほどをよろしくお願いいたします。

最後となりましたが、5月末をもって会長を退かれた丹治愛先生へ、満腔の敬意を捧げたいと存じます。丹治先生は事務局長時代に極度の赤字体制にあった英文学会の財政を大なたをふるって大改革を断行され、会長におなりになってからは、国の法律の変更によって迫られた法人改革という難事業に、徒手空拳敢然と立ち向かわれて、それをついに成し遂げられました。英文学会が今、安定して将来に存続できる見込みが立っているとすれば、それはひとえに丹治先生のおかげと申し上げて少しも過言ではありません。丹治前会長に率いられた局長4名は、徹底的に鍛えられました。が、しかし、先生の高い期待にどれほど応えることができたかどうか、実に心もとありません。ただ今は先生の英文学会への御献身に対する最大限の感謝の思いとともに、長年のご苦労を心より慰労申し上げるばかりです。ありがとうございました。

日本英文学会事務局
後藤和彦・廣田篤彦・猪熊恵子・田中裕介・岩田美喜・倉林秀男


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